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知的生命の可能性 宇宙に仲間はいるのか

下條信輔 認知神経科学者、カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授

こういうタイトルのシンポジウムが先月、自然科学研究機構の主催で行われた(3月20日、東京国際フォーラム)。筆者も演者のひとりとして参加した。もともと立花隆さんが長年座長として進めてこられた懇談会があり、その延長で行われているシンポジウムシリーズの3年目だ。

 お堅い研究組織が、よくぞこういうテーマで、と驚く人も多いだろう。筆者もそのひとりだった。しかし考えてみれば、この機構の守備範囲は広い。その中から天文学から生物学、神経科学までを糾合して一般の関心を高める。そういうアウトリーチングの観点からすれば、うってつけのテーマだ。

 国内外で「地球外知的生命体探索 (SETI)」の取り組みが真剣に行われてきたことも、参加するうちにわかってきた。当日は岡崎に設けられたサテライトも含め、数百人の聴衆が集まった。なぜかシルバー世代の男性が圧倒的に多い。

 全体は3つのパートに分かれていた。

 まずパート1として、天文学の分野から3人の専門家が登壇。最初に、カール・セーガンらが世に広めた「ドレーク方程式」が紹介された。全宇宙の惑星の数×地球型の惑星である確率×そこに生命が存在する確率…と掛け算していって、知的生命体とコンタクトできる確率を求めようという、例の式だ。

 次に、

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