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さようなら、外村彰さん

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

外村彰さんの告別式が13日、東京・青山葬儀場で営まれ、約500人が参列した。12日の通夜には約350人が訪れた。

 日立製作所の研究所で電子線ホログラフィー顕微鏡の開発に情熱を傾け、世界トップ研究を推進しようと文部科学省が始めた「最先端研究開発支援(FIRST)プログラム」の中心研究者として、さらに強力な電子顕微鏡開発に取り組んでいた矢先に膵臓がんが見つかった。1年余りの闘病の末、5月2日、自ら企画した国際シンポジウム(9,10日)を目前に旅立った。1957年にノーベル物理学賞を受けた楊振寧・精華大学教授は、霊前で「Akira、my friend」と語りかけ、30年来の友人の人柄を説明する言葉が英語では見つからないと言って、3つの漢字「真、誠、義」をあげた。そして、今年9月で90歳になる教授は、最後に優しく呼びかけた。「Good-by、Akira」

 楊教授は、パリティ非保存の理論で35歳でノーベル賞を受けた物理の天才の一人。受賞当時は米国・プリンストン高等研究所の所員で、65年から長くニューヨーク州立大学教授を務めた。量子力学の基礎理論の分野で、多彩な業績を残している。

 交友の始まりは、

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