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拡大5月21日朝、投影板に映った太陽の姿を見る子どもたち=京都府で、籏智広太撮影

 「2012年5月21日、金環日食」――。ツイッターでの膨大な数のつぶやき、フェイスブックで「いいね!」の連発、国内テレビ各局での実況中継など、日本中が大騒ぎだった。この歴史的な天体ショーは、米国ABCニュースなどのメディアでも“Ring of Fire(炎の環)”と報道された。

 また、2012年5月18日には韓国の衛星を載せた日本のH2Aロケットが種子島宇宙センターから打ち上げられた。日本としては初の海外衛星の商用打ち上げ成功である。2012年5月22日には、世界初の商業軌道輸送サービス用宇宙船(無人)“ドラゴン(Dragon)”が、米国フロリダ州ケープ・カナベラルから打ち上げられた。

 いよいよ、宇宙開発産業の本格的な競争の口火が切られたのである。筆者は、この産業の活性化と発展こそが、日本を含む世界経済の打開策のひとつであると確信している。

拡大カリフォルニア州モハビ(Mojave)

 かつて、宇宙開発は米国や旧ソ連などに代表されるように、国家が担うものだった。しかし、1990年代から、将来の来たるべき宇宙時代に向けて米国でいくつかの民間企業が起業された。今では、これらの民間企業が、カリフォルニア州のロサンジェルスから北へ144kmほどいった砂漠の町、モハビ(Mojave)に集まってきている。IT がシリコンバレーなら、宇宙開発産業はモハビとも言われる状況だ。現在、モハビ近辺を本拠地とする宇宙開発関連の民間企業の例を表1に示す。

 SpaceX、Virgin Galactic、XCOR、Space Adventure(モハビではなく、バージニア州にある)、などは、宇宙観光を産業化しようとしている。Virgin Galacticでは既に、宇宙観光船の乗客の予約を取っており、その中には、米国の有名俳優であるアシュトン・カッチャー、アンジェリナ・ジョーリー、ブラッド・ピット、トム・ハンクスらが含まれている。SpaceXは今後10~20年の間に火星への観光用宇宙船の打ち上げを公言している。また、 ・・・ログインして読む
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筆者

佐藤匠徳

佐藤匠徳(さとう・なるとく) 生命科学者、ERATO佐藤ライブ予測制御プロジェクト研究総括

(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)佐藤匠徳特別研究所 特別研究所長。独立行政法人 科学技術振興機構(JST)ERATO佐藤ライブ予測制御プロジェクト研究総括・米国コーネル大学教授・豪州センテナリー研究所教授(兼任)。1985年筑波大学生物学類卒業後、1988年米国ジョージタウン大学神経生物学専攻にてPh.D.取得。ハーバード大学医学部助教授、テキサス大学サウスウエスタン医科大学教授、コーネル大学医学部Joseph C. Hinsey Professorを歴任後、2009年に帰国、2014年まで奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)バイオサイエンス研究科教授。2014年7月にNAIST退職後、2014年8月1日より現職。専門は、心血管系の分子生物学、ライブ予測制御学、組織再生工学。【2017年6月WEBRONZA退任】

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