2012年07月18日
議論がわき起こる中で、日本の工学教育の原型をつくった「工学の父」ともいえる人物が改めて注目されている。明治初期、お雇い外国人として日本にやってきたスコットランド人ヘンリー・ダイヤーである。
文部科学省のもとに設けられた「大学における実践的な技術者教育のあり方に関する協力者会議」なる長い名前の会議が2010年6月にまとめた「大学における実践的な技術者教育のあり方」という報告書の冒頭に次のような文章が引用されている。
明治6(1873)年に、我が国においては、世界に先駆けて工学寮工学校(Imperial College of Engineering、明治10年に工部大学校と改名)を設立し、学問と訓練のバランスを考慮した「基礎教育(General and Scientific)」「専門教育(Technical)」「実地訓練(Practical)」の3つをエンジニアリング教育の基本理念とし、それぞれを2年間、合計6年間の教育としてスタートした。=“Engineering Education in Japan”, NATURE Vol.16 (May 17,1877)
この形を作ったのが、ダイヤーである。報告書の冒頭、
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください