中村多美子
2012年08月28日
ミニフォーラムの開催にあたって、JASTJ武部俊一会長は、「今まさに時代が求めている取り組みを、研究開発に終わらせることなく、社会に役立てるためにはどうしたらよいか。科学技術と社会の間で役割を担う報道や科学コミュニケーションのあり方も含めて、参加者が一緒に議論し、考えていきたいと思います」とメッセージを寄せている。
確かに、最先端科学技術研究は、専門的すぎて難しい。社会に有用な面があっても、専門知を社会の文脈をつなぐのは、簡単な話ではない。だからこそ、研究者は、懸命にその研究の「社会的意義」を説く。研究費の多くは競争的研究資金などの税金によってまかなわれていることを思えば、そのスポンサーである「社会」に研究の意義を理解してもらわないことには、研究費がいつ削減されるかわかったものではないという研究者側の危機意識もわからなくはない。
かといって、ジャーナリストは、研究者の御用聞きではない。
もっとよく勉強してくださいと、どっさり専門資料を提供する研究者の姿を目にするたび、私は、科学技術ジャーナリストと研究者との間に、専門家同士のコミュニケーションにありがちなミスマッチを感じる。
研究者は、科学技術ジャーナリストという専門性をどのように理解しているのであろうか。
参加していた様々なジャーナリストと話をする中で、そもそも、報道のプロフェッションとはなにか、ということについて、非常に重要な示唆をくださった方がいた。
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