2012年08月31日
しかしながら、ネット上では、これらとほぼ同等の情報が無防備に流れていることがある。これを当人の「不注意」というだけで済ますことはできまい。サービスを提供する側が広く危険性を知らせ、社会全体で対処法を考え出す必要があるだろう。
一時期、主婦の間では、ブログで子育て日記を発信することが盛んであった。これが個人情報を無防備に垂れ流していることに気づき、自粛した人も多い。閲覧するすべての人が悪意を持っていないという保証はないのである。
スマートフォンや、GPS機能を有したカメラで撮影すると、撮影時の位置を自動的に記録してくれるという便利な機能がある。もちろん、これをオフにすればよいのだが、多くのユーザーはオフにする操作方法も良くわからない。そのまま、写真を撮り、ネット上に掲載すると、その写真を撮った位置も公開されてしまう。たとえば、SNS上で、自宅住所を公開している人はほとんどいないが、「今朝、自宅の庭に咲いていた花です」と言って、無意識に位置情報を含めた自宅の庭の写真を公開しているケースがある。これは自宅住所を公開しているのと同じである。
こうしたケースは注意深く対応することで、個人情報の漏えいを自衛できる。一方、自衛だけでは対処できないケースが増えてきている。たとえば
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