2012年10月06日
カリフォルニア州のモノ湖において発見された「Halomonadaceae」(ハロモナス科)に属する細菌GFAJ-1が、DNAの中にヒ素を取り込む、すなわち“食べる”(と表現された)可能性があるとするNASAの研究者Wolfe-Simon博士らの論文が、世界的に有名な科学誌『サイエンス』のオンライン版に掲載されたことに関する記事だった。もう一度、当時の論文をお浚いしておこう。
この細菌GFAJ-1が興味を引いたのは、まずは「リン(P)」という元素が「存在しない」条件でも生息するということだった。なぜなら、すべての生物は遺伝子としてDNAを持っており、DNAにはリンが必須だからであった。じゃあなぜこの細菌がリンが「存在しない」条件でも生息できたのかと言うと、リンが本来重要な役割を担っているはずのDNAの中に、何と「ヒ素(As)」を取り込んでいたからだと思われたのだった。
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