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NHK・ETV特集の「永山則夫 100時間の告白」を見た。彼は19歳の時に連続射殺事件を犯して四人の尊い命を奪い、世の中を震撼させた少年犯だ。この番組は、一審の判決前に精神鑑定した際の百時間に及ぶ録音テープを基にして作られた。今から50年近くも昔の事件なのだが、番組を見ていて、昨今の「誰でも良かった」「自分が死んでしまいたいから人を殺した」等と理由なき無差別殺人を引き起こした事件との類似性を突きつけられたような気がした。彼の語ったことは、少年犯罪や児童虐待の専門家が警鐘を鳴らす事柄が詰まっているように思える。彼の言葉から我々一人一人が教訓を学び取り、教育や福祉に生かしていくべきだと思った。

 テープの中の永山少年は、鑑定医に心を開き、委縮することも誇張することもなく、生まれてから事件に至るまでの日々や出会ってきた人々について、その時々の自身の思いや考えを訥々(とつとつ)と語っていた。

 ギャンブルに耽り家庭を捨てた父、育児放棄の母。特に、

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筆者

秋山仁

秋山仁(あきやま・じん) 数学者、東京理科大特任副学長

1969年東京理科大学応用数学科卒、72年上智大学大学院修了。日本医科大助教授などを経て82年から東海大学教授、2012年から東京理科大理数教育研究センター長。駿台予備校でも長年教えた。著書に「離散幾何学フロンティア」「教育羅針盤」「数学ワンダーランドへの一日冒険旅行」など。専門は離散幾何学。趣味はアコーディオン演奏、ヨット

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