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いつまで続ける「優先座席の携帯OFF」

久保田裕

先日、東京メトロの優先座席付近に立っていたら、「ペースメーカーを使っています」と書かれたカードを首から下げている女性が乗ってきた。その女性は、優先座席に座っている人たち一人一人に、そのカードを見せながら、「携帯を切って下さい」と頼んで回っていた。

 そういえば以前も、優先座席に座っていた、いかにも機嫌が悪そうな中年女性が、その隣で携帯電話をいじくっていた若者に「携帯電話を切りなさい」と、しかりつけているのをみたことがある。その女性は、気の弱そうな隣の若者に対し「どうせそんなものでチョコチョコとゲームして遊んでばかりいるんでしょ」とか「本とか読んだこともないんでしょう」などと、余計な苦情までも、くどくどと述べていた。

 横で見ていて、ちょっと笑ってしまったが、この「優先座席で携帯OFF」ほど、守られていない「マナー」というのも珍しいのでないかと思う。大体、電車の優先座席やバスに乗る際に、携帯やスマホの電源を切っているという人を見たことがない。

 朝日新聞の投稿欄にも、ペースメーカーを使っている方から「私にとっての逃げ場所は優先席だけ。必ず携帯はオフに」といった苦情の投書がたびたび掲載されている。今この記事を、お読みなられている皆さんご自身は、どうだろうか。優先座席付近では、電源をいつも切っていますか?

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筆者

久保田裕

久保田裕(くぼた・ひろし) 

【退任】1983年、朝日新聞入社。「メディカル朝日」次長、「朝日パソコン」次長、「ドアーズ」編集長、「朝日ジュニア百科年鑑」編集長などを経て、09年から2014年5月まで科学医療部・DO科学編集長。物理や宇宙などハードサイエンスを主に取材。趣味で、人はなぜ正統科学よりも疑似科学のほうに引かれていくのかを調査研究。その方面の著書も多数。

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