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今回の衆院選の結果は、ある非常に皮肉な意味で納得がいった。キーワードは持続性、一貫性、蓄積性(の否定)だ。

 昨年末(12月16日)の選挙は、前代未聞の野党圧勝となった(与党58に対し野党422議席:時事ドットコムの集計)。また都知事選を除き、政策担当者の継続を拒む結果となった。右傾化も目立ち、脱原発の流れを止める ものと分析された。

 選挙後各党では早速混乱・分裂がはじまっていて、いかにも選挙のための急ごしらえの態勢であったことが見て取れる。多くの論者と同じく、筆者もまた今後を懸念するひとりだ。

 ただそういう政治的な分析とは別に、潜在認知を研究する者としては、「なるべくしてこうなった」と腑に落ちる一面がある。それは選挙の度に、選挙民の選択の振れ幅が広がっていることとも関係する。がより本質的には、すでに軽視されていた継続性・蓄積性の価値があらためて否定されたように見えることだ。

拡大竹下登首相から菅直人首相までの在職期間

 参考までに過去半世紀の ・・・ログインして読む
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筆者

下條信輔

下條信輔(しもじょう・しんすけ) 認知神経科学者、カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授

カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授。認知神経科学者として日米をまたにかけて活躍する。1978年東大文学部心理学科卒、マサチューセッツ工科大学でPh.D.取得。東大教養学部助教授などを経て98年から現職。著書に『サブリミナル・インパクト』(ちくま新書)『〈意識〉とは何だろうか』(講談社現代新書)など。

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