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世界時間2月15日金曜日にロシアのチェリャビンスク州で起きた10m級隕石落下は、世界中を驚かせた。同じ日に50m級小惑星大接近という大イベントもあったが、こちらは地球とも人工衛星とも衝突せずに平穏無事に通り過ぎていった。今回の隕石落下で災害を引き起こしたのは、隕石が大気を通過する際のエネルギー放出、いわゆる流星現象で、その中でも、衝撃波という形でのエネルギー放出だった。地面への衝突によって災害が起きたわけではない。

 電車など高速で移動する物体が通過するとき急激な圧力上昇(突風)が起こる。隕石のように超音速(マッハ1以上)で空気中を飛ぶ場合、突風が壁のような衝撃になる現象が起こる。これが衝撃波だ。特に隕石が分裂する際には圧力が極端に高くなり、隕石自体が爆発しなくても、衝撃波が爆風のように強くなる。こうした衝撃波は横向きに素早く広く伝わる。そのために広い範囲で窓ガラスが割れた。しかも隕石が地表に向けて斜めに長い時間飛行したことで、単なる衝突よりも遥かに広い範囲に影響を及ぼした。

Anton Goncharov氏撮影

 大気圏突入時の状態は、

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筆者

山内正敏

山内正敏(やまうち・まさとし) 地球太陽系科学者、スウェーデン国立スペース物理研究所研究員

スウェーデン国立スペース物理研究所研究員。1983年京都大学理学部卒、アラスカ大学地球物理研究所に留学、博士号取得。地球や惑星のプラズマ・電磁気現象(測定と解析)が専門。2001年にギランバレー症候群を発病し1年間入院。03年から仕事に復帰、現在もリハビリを続けながら9割程度の勤務をこなしている。キルナ市在住。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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