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2023年までに火星への人類移住を始める計画を打ち出したオランダの「マーズワン財団」が、片道切符で火星に行く志願者の募集を始めたところ、2週間で世界中から7万8000人の登録があった。人類とはなんと冒険心に富んだ生き物なのだろう。いや、びっくりである。

 この計画、NPOであるマーズワン財団と営利企業「惑星間メディアグループ(IMG)」がタッグを組んで進めている。今ある技術を使って火星に人類を移住させるのが目標で、公募により候補者を選んで約7年間の訓練を受けさせて、その様子をテレビなどで放映して視聴者たちによる投票で移住者を決める。2022年にまず4人を送り込み、先発隊が火星での住環境整備などを進め、4人ずつ増やしていって2033年には20人が火星コロニーで暮らすことを目指す。地球への帰還は想定されていない。

 訓練の様子だけでなく、打ち上げ、8カ月に及ぶ宇宙船での様子、火星到着後の生活の映像がすべて配信される予定で、その放映料や広告利用料などがIMGの収入になる。そこから財団に「ライセンス料」が支払われ、それと寄付金で必要経費をまかなうという。費用は約60億ドルと試算されている。

 昨年5月に計画が公表され、今年4月22日に財団が志願者の募集を始めたところ、5月7日までに120カ国以上から7万8000人以上がウェブサイトに登録した。志願者は、火星に行きたいと思った動機を1分間のビデオで説明することが求められている。このビデオは、ウェブサイトで誰でも見られるようになっている。

 もっとも多く応募があったのは

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筆者

高橋真理子

高橋真理子(たかはし・まりこ) 朝日新聞科学コーディネーター

朝日新聞 科学コーディネーター。1979年朝日新聞入社、「科学朝日」編集部員や論説委員(科学技術、医療担当)、科学部次長、科学エディター(部長)などを務める。著書に『重力波 発見!』『最新 子宮頸がん予防――ワクチンと検診の正しい受け方』、共著書に『村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか?』『独創技術たちの苦闘』『生かされなかった教訓-巨大地震が原発を襲った』など、訳書に『ノーベル賞を獲った男』(共訳)、『量子力学の基本原理 なぜ常識と相容れないのか』。

 

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