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釣り人は正しかった! ダム放水で「伝説」確認

米山正寛 朝日新聞記者(科学医療部)

 大雨などで河川が増水すると、魚たちは本流から多少なりとも流れの弱い支流に逃げ込むのだと、釣り人たちの間では語られてきたそうだ。釣果を狙って増水後に支流へ入って行く人もいるらしい。そうした「伝説」がある程度正しいことを、初めて科学の目で確かめた論文を5月、北海道大学創成研究機構で特任助教を務める小泉逸郎さんたちのグループが、日本動物学会の英文学術誌Zoological Scienceに発表した。

 そもそも小泉さんによると、過去には魚が「支流に逃げ込まない」という研究がいくつかあり、「積極的に逃げ込んでいる」という報告はなかった。そして「大増水の時でも本流の石の下などで耐えることができる」という論文が幾つか出ていた。小泉さん自身も以前、台風の数日後に調べたところ、支流に魚が見つからなかったので、これまでは「おそらく逃げ込まないだろう」と考えていた。だから「今回の調査で、増水時に支流で魚が捕獲されたのには、けっこうびっくりした」と話す。

 いったい、どんな調査をしたのだろうか。

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筆者

米山正寛

米山正寛(よねやま・まさひろ) 朝日新聞記者(科学医療部)

朝日新聞科学医療部記者。「科学朝日」や「サイアス」の編集部員、公益財団法人森林文化協会事務局長補佐兼「グリーン・パワー」編集長などを務め、2018年4月から再び朝日新聞の科学記者に。ナチュラリストを夢見ながら、とくに自然史科学と農林水産技術に関心を寄せて取材活動を続けている。

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