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「研究不正」をどう防ぐか<上>

片瀬久美子

研究不正、特に論文の捏造は重大な問題であり、学問への信頼を揺るがせるものです。不正をした本人だけではなく周囲の人達にも悪影響を及ぼしていきます。不正が発覚した場合は解雇や停職になったり、新たな研究費が得られなくなって研究室のメンバーに迷惑をかけたり、研究室が閉鎖になり不正に荷担しなかった人達までも研究テーマの続行が難しくなることがあります。不正問題を起こした研究室出身ということで色眼鏡で見られてしまうこともあり、ハラスメントに発展したケースもあります。過去の事例では、論文の捏造を告発された人だけではなく、内部告発した人にも自殺者が出るなど、深刻な事態になることもあります。
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筆者

片瀬久美子

片瀬久美子(かたせ・くみこ) 

【退任】サイエンスライター。1964年生まれ。京都大学大学院理学研究科修了。博士(理学)。専門は細胞分子生物学。大学院進学前に11年間、企業の研究員として、バイオ系の技術開発、機器分析による構造解析の仕事を経験。著書に『放射性物質をめぐるあやしい情報と不安に付け込む人たち』(光文社新書:もうダマされないための「科学」講義 収録) 、『あやしい科学の見分け方』(RikaTan 2012年1月号収録)など。2013年8月退任。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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