2013年09月27日
昨年のノーベル医学生理学賞 は、ジョン・ゴードン氏(Sir John B. Gurdon)と山中伸弥さんの「細胞の初期化の発見」に対して与えられた。医学生理学賞では日本人2人目、また初めての100%日本発の発見に対する授賞ということで、日本中が沸いた。今年も受賞者発表が間近に迫ってきたので、2013年の医学生理学賞と化学賞の行方を大胆に予想してみる。
今年は、医学生理学賞が「細胞のホルモン、神経伝達物質などの放出メカニズムの発見」、化学賞が「たんぱく質の折りたたみ機構をになう分子構造の発見」であると筆者は予想している。以下にそれぞれの発見について簡単に説明し、受賞の可能性のある研究者をあげてみる。
われわれの身体は60兆以上の細胞が集まって成り立っている。それぞれの細胞が身勝手にふるまっていたのではわれわれの身体は正常に機能しない。細胞同士が相互にコミュニケーションをはかる必要がある。例えば、細胞内でつくられたホルモンが細胞の外に放出され、それが血管などを通して他の細胞へ作用する。もし細胞からホルモンが放出される機能に異常がおこると、身体の成長、血圧調節、心臓や腎臓のはたらき、血糖値の調節、といったさまざまな身体のはたらきの調節機能に不具合が生じてしまう。時には生死にも関わる。
また、
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