2013年10月23日
今秋のグルジア・ドマニシの丘。発掘場所は、赤い屋根の教会の後ろ側にある=舛田麻美子さん提供考古学的な発掘作業は戦前から始まっていた。断続的ではあったが、発掘は続いた。1982年、砂まじりの粘土を掘り進んでいたところ、深さ3メートル、直径2メートルほどの穴が見つかり、その中には、化石化した動物の骨がたくさん見つかった。中世どころか、100万年前という古いものらしい。考古学的発掘から古生物学の発掘へと世界は広がった。見つかる動物の種類は相当なものだった。剣歯虎、ジャガー、ゾウ、サイ、巨大なクマ、キリン……その中には、ヒトが作ったものと見られる原始的な石器もあった。1991年9月、その中から下顎の骨が見つかった。どう見ても霊長類である。いや、ヒトか……!
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