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日本半導体メーカーの利益率が低い理由を発見した

湯之上隆 コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

 日本半導体産業の古くて新しい課題は、利益率が低いことである。これは何も半導体だけに限らない。この原因が、「過剰技術で過剰品質の製品をつくっているからだ」ということを、初めてのWEBRONZAの記事に書いた(2010年12月3日)。

 その後もこの課題について追求してきたが、最近、その回答になるかもしれない発見をした。以下にその概略を示そう。

 半導体産業では、「規模の経済」ということがよく言われる。これは、生産量が増大するにつれて1個当たりの平均コストが減少する結果、利益率が高まることを意味する。もし、半導体産業に「規模の経済」が当てはまるなら、つくればつくるほど、利益率が向上することになる。

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 まず、半導体売上高と営業利益率の関係を見てみよう。各半導体メーカーについて、2010~2012年の平均売上高および平均営業利益率を算出し、プロットしてみた(図1)。2010~2012年の平均としたのは、2008年のリーマン・ショックの影響や1年だけ高かった(あるいは低かった)ようなノイズを排除するためである。

 売上高の「規模」が大きいほど営業利益率は高いと言えるだろうか? 

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筆者

湯之上隆

湯之上隆(ゆのがみ・たかし) コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

1987年京大修士卒、工学博士。日立などで半導体技術者を16年経験した後、同志社大学で半導体産業の社会科学研究に取り組む。現在は微細加工研究所の所長としてコンサルタント、講演、各種雑誌への寄稿を続ける。著書に『日本半導体敗戦』(光文社)、『電機・半導体大崩壊の教訓』(日本文芸社)、『日本型モノづくりの敗北-零戦・半導体・テレビ-』(文書新書)。趣味はSCUBA Diving(インストラクター)とヨガ。 【2016年8月WEBRONZA退任】

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