武村政春(たけむら・まさはる) 東京理科大学准教授(生物教育学・分子生物学)
東京理科大学大学院科学教育研究科准教授。1969年三重県生まれ。1998年名古屋大学大学院医学研究科博士課程修了。博士(医学)。名古屋大、三重大の助手等を経て現職。専門は生物教育学、分子生物学、細胞進化学。著書に「レプリカ~文化と進化の複製博物館」(工作舎)など多数。【2015年10月WEBRONZA退任】
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
曹操は、三国のうち最も強大な魏を打ち立てた英雄である。後漢の丞相、魏王として君臨するも、最後まで皇帝にはならなかったが、息子の曹丕が魏の初代皇帝になった後、「武帝」という称号を贈られた。
羅貫中の『三国志演義』によって蜀の劉備、諸葛亮(孔明)の敵役になってしまったが、その三国志演義を原作とする『人形劇三国志』の中でも、曹操の人気は絶大なものだったという。だってかっこよかったもんね。今では野草を食べるタレントとしてバラエティーなどにもよく出ている俳優の岡本信人氏が曹操の声を担当していたことなど、今の若い人は知るまいテ。
危ない危ない。『人形劇三国志』のことを書き始めたら、WEBRONZAに何個記事が書けることやら。そろそろ本題に入ろう。
2009年、三国志ファンの度肝を抜くような発見があったことを覚えておられるだろうか。中国の河南省で、曹操の墓とおぼしきものと、何とその内部から墓の主とおぼしき人骨が発見されたのである。この人骨が曹操本人のものかどうか話題になったのだったが、その可能性は高いものの、真偽のほどはまだ明らかにされていなかった。ネットを見ると、「ねつ造」を主張する人たちもいるらしい。どちらが本当かはもちろんまだわからない。
論座ではこんな記事も人気です。もう読みましたか?