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東京五輪で「金メダル数世界3位」実現に必要なこととは

湯之上隆 コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

 日本オリンピック委員会(JOC)は、2020年東京五輪での目標を、「金メダル数世界3位以内と、実施28競技すべてで8位以内入賞」と決めた。

 「オリンピックは参加することにこそ意義がある」という言葉は、もはや今は昔となった。オリンピックは、メダルを取らなくては意義がないことに変貌した。

拡大橋本聖子JOC選手強化本部長(2011年撮影)

 この是非は横においておくとして、日本が「金メダル数世界3位」を実現するには何が必要なのか?

 橋本聖子選手強化本部長は、目標実現のために、「固定観念を捨ててください」と競技団体に呼び掛け、JOC強化部の柳谷直哉部長代理は「今までは与えられた中でやってきたが、今回はまず目標ありき。180度発想を転換しないといけない」と述べている。また内閣府は「選手強化にいくら必要なのか試算してほしい」とJOCに命じ、JOCは「やりたいことは全部盛り込んで」と各競技団体に指示しているという(日経新聞2013年12月17日『スポーツ新潮流』)。

 その結果、28の競技団体は、かつてないほど恵まれた状況で予算を組めることになった。つまり、選手の強化資金は豊富に与えられる。

拡大

 しかし問題は、日経新聞の記事が指摘している通り、各競技団体の事務局の貧弱な体制にある。事務局の正規雇用者が5人以下の競技団体は5割にのぼり、7割が10人以下で切り盛りしている(図1)。そしてこの体制は10年以上変わっていないという。

 なぜ変わることができないのか?その大きな理由の一つは

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筆者

湯之上隆

湯之上隆(ゆのがみ・たかし) コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

1987年京大修士卒、工学博士。日立などで半導体技術者を16年経験した後、同志社大学で半導体産業の社会科学研究に取り組む。現在は微細加工研究所の所長としてコンサルタント、講演、各種雑誌への寄稿を続ける。著書に『日本半導体敗戦』(光文社)、『電機・半導体大崩壊の教訓』(日本文芸社)、『日本型モノづくりの敗北-零戦・半導体・テレビ-』(文書新書)。趣味はSCUBA Diving(インストラクター)とヨガ。 【2016年8月WEBRONZA退任】

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