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東芝の半導体技術漏洩事件の背景にあるもの

湯之上隆 コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

 たまたま講演のために1泊2日で韓国を訪問している最中の3月13日に、東芝の半導体メモリNANDフラッシュの研究データが韓国SKハイニックスに漏洩し、情報を流出させた容疑で日本人技術者が警視庁に逮捕される事件が起きた。

 NANDフラッシュは、スマートフォンやUSBメモリに使われている半導体メモリで、今後はPCやサーバーなどのハードデイスクドライブを代替していくことから、市場規模の急速な拡大が期待されている。

 世界シェア1位はサムスン電子、2位は東芝で、両社の差はわずかである。また、3位は米マイクロンテクノロジー、4位がSKハイニックスで、3位と4位の差もわずかである。つまり、非常に競争が激しい半導体メモリ分野で、今回の事件は起きた。

 本稿では、今回の事件がどのような過程を経て起きたかを振り返り、その上で、本事件の背景には、日韓の技術に対する考え方の大きな相違があることを論じたい。

 まず推察するに、

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筆者

湯之上隆

湯之上隆(ゆのがみ・たかし) コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

1987年京大修士卒、工学博士。日立などで半導体技術者を16年経験した後、同志社大学で半導体産業の社会科学研究に取り組む。現在は微細加工研究所の所長としてコンサルタント、講演、各種雑誌への寄稿を続ける。著書に『日本半導体敗戦』(光文社)、『電機・半導体大崩壊の教訓』(日本文芸社)、『日本型モノづくりの敗北-零戦・半導体・テレビ-』(文書新書)。趣味はSCUBA Diving(インストラクター)とヨガ。 【2016年8月WEBRONZA退任】

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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