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 理化学研究所の発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹副センター長は、4月16日、STAP細胞の論文問題に関する会見で、「センター長の依頼で論文執筆のアドバイザーとして参加した」「論文投稿までの2年間の過程で最後の2ヶ月強に参加した」「投稿論文には、着想や企画、実験、データ解析と図表作成、文章書きあげの4段階あるが、私が参加したのは最後の第4段階」などと述べた。

 このニュースを見た第一の感想は、「アンタ、そんな程度の貢献で、論文の共著者になったらイカンでしょうが!」である。

 笹井氏は、論文の図表の元データなどは「見ていない」とし、草稿の書き直しや論文の再構成が主な役割だったと強調した。このような発言により、論文の不正には関わっていないことを訴えたかったのかもしれないが、これにより笹井氏は、墓穴を掘ったと言える。なぜなら、笹井氏は自ら、「私はギフトオーサーシップにより論文の共著者になった」と世界に向けて発信したに等しいからだ。

 ウィキペディアによれば、ギフトオーサーシップとは「論文の成立に直接貢献していない者が、あたかも論文の共同執筆者であるかのように名を連ねるという不正行為」と記されている。そう、共著者の資格がない者が共著者になることは、れっきとした不正行為なのだ。

 では、

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筆者

湯之上隆

湯之上隆(ゆのがみ・たかし) コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

1987年京大修士卒、工学博士。日立などで半導体技術者を16年経験した後、同志社大学で半導体産業の社会科学研究に取り組む。現在は微細加工研究所の所長としてコンサルタント、講演、各種雑誌への寄稿を続ける。著書に『日本半導体敗戦』(光文社)、『電機・半導体大崩壊の教訓』(日本文芸社)、『日本型モノづくりの敗北-零戦・半導体・テレビ-』(文書新書)。趣味はSCUBA Diving(インストラクター)とヨガ。 【2016年8月WEBRONZA退任】

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