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イノベーションのジレンマに直面しているサムスン

湯之上隆 コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

 半導体メモリ、薄型テレビ、スマホと、次々と世界シェア1位の座を獲得し、増収増益を続けてきたサムスンの業績に陰りが見えている。7月8日の速報値では、2014年4~6月期の連結決算が9年ぶりの減収減益となった。

 サムスンの業績に急ブレーキがかかった理由は、サムスンの利益の7割を支えるスマホ関連事業が失速したことによる。サムスンの高機能スマホ「GALAXY S5」の売れ行きが鈍ると、内製しているプロセッサ、メモリ、パネルまで、ドミノ倒しのように負の波及効果を受けるのだ。

 では、なぜ、サムスンのGALAXYの売れ行きが鈍ったのか?

 それは、100ドルスマホや25ドルスマホなど、低価格スマホが急速に普及したことによる。特に、2013年で4.5億台と世界最大のスマホ市場となった中国で、低価格化の進行が激しい。

 この低価格スマホの仕掛け人は、台湾のファブレスメーカー・メディアテックである。工場を持たず、半導体の設計だけを行うファブレスメーカーが、なぜ、低価格スマホを牛耳ることができたのか?

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筆者

湯之上隆

湯之上隆(ゆのがみ・たかし) コンサルタント(技術経営)、元半導体技術者

1987年京大修士卒、工学博士。日立などで半導体技術者を16年経験した後、同志社大学で半導体産業の社会科学研究に取り組む。現在は微細加工研究所の所長としてコンサルタント、講演、各種雑誌への寄稿を続ける。著書に『日本半導体敗戦』(光文社)、『電機・半導体大崩壊の教訓』(日本文芸社)、『日本型モノづくりの敗北-零戦・半導体・テレビ-』(文書新書)。趣味はSCUBA Diving(インストラクター)とヨガ。 【2016年8月WEBRONZA退任】

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