2014年09月29日
今年の国内におけるデング熱の広がりを見ていると、実際にはもっと前から国内での感染は起こっていたのだろうと、多くの人が感じているようだ。先日、食事をしながら友人と話した時も、皆がそう考えていた。もちろん、まだ、それを裏付ける医学的にはっきりした証拠はないのだろうが、湯之上隆氏の「『2013年以前もデング熱国内感染者はいた』と考えるこれだけの理由」(webronza 9月17日)を読んで、「やっとこういう声が表に出てきたか」というのが、私の正直な感想だった。
実は東京・代々木公園における初めての感染が明らかになった直後から、テレビでニュースが流れるたびに、「あの時の高熱はきっとデング熱だったんだ」と、妻から繰り返し聞かされていたのだ。当然、正式な診断など受けたはずもないのだが、似たような体験をして「あの時の自分もデング熱だったのではないか」と考えている人は多いのかもしれないと考えるようになった。真相は今のところ藪の中として、多くの人が過去のそんな体験を臆せずに語ることが、デング熱を取り巻く感染実態の解明につながるだろうと期待を込めて、我が家の事の経緯をここに報告しておこう。
さらに3日ほどして、頭痛は続きながらもようやく熱が下がり始めた頃、今度は耳の聴こえが悪いと訴えだした。「音楽が音楽に聴こえない。テレビは壊れてないんでしょうね」と私に尋ねてくるほどだった。23日に耳鼻科を受診したところ、両耳の聴力が特に高音域で大きく低下していた。医師は
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