2014年12月01日
「理科教育の明日」と聞いて、早速いろいろな小中学校の教科書 の宣伝文句を見てみたが、「理科を好きになる」「しっかり自然を学ぶ」「身近な生活から学ぼう」「最先端の科学技術とは」・・・ともう盛りだくさんで、魅力的。とにかく図・写真が多く、情報も満載のようで大変充実している。私自身が学んだ半世紀前と比べ、一言でいえば「とにかく驚きの教科書」といわれるほど変わっていると見てよい。
それにもかかわらず「理科離れ」が相変わらず課題として挙がってくる。どうしてか?
おそらく「教科書」ではなく「教え方」に問題があるのではないだろうか?やはり、受験との関係で教育現場での改革がすすまないのではないか?
そこで、教え方や受験の改革に向けて、下記のような案を考えてみた。ご参考になれば幸いである。
1. 理科を好きにさせるには「理科」を意識させないこと
「理科」を好きになるとはどういうことか?自然現象や法則、理論的な考え方に興味を持つこと、と単純化すれば、これを「理科」と呼ぶ必要もない。「理科」といわれるだけで離れていく生徒がいたらとても残念。「理科」と呼ばずに「自然を学ぼう」「なぜ?を考えよう」「物の仕組みを考えよう」とか、教科書のタイトルを変えるのはどうでしょう?
2. 身体で覚える体験学習を増やすこと(バーチャルでもよい)
次に「理科」を「本」で学ぼうとすることで、「理科嫌い」になる人もいるだろう。できるだけ体験学習を増やしてほしい。これには人手とお金がかかるが、最近の情報技術を使えば、バーチャル体験(ゲーム感覚)でできそうな気がする。
3. 対話を忘れないこと(ITを使えばできる)
嫌いになる理由の一つに、「わからないことをすぐ聞くことができない」というのがありそうだ。わからないことがあれば、すぐ聞けるような仕組みがほしい。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のすごいところは、質問を出せば、瞬時に答えが返ってくるところ。これを使いたい。
4. 文理の壁を、受験でも、大学教育でも取り払うこと
小中学校のころから、
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