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 「理科教育の明日」と聞いて、早速いろいろな小中学校の教科書 の宣伝文句を見てみたが、「理科を好きになる」「しっかり自然を学ぶ」「身近な生活から学ぼう」「最先端の科学技術とは」・・・ともう盛りだくさんで、魅力的。とにかく図・写真が多く、情報も満載のようで大変充実している。私自身が学んだ半世紀前と比べ、一言でいえば「とにかく驚きの教科書」といわれるほど変わっていると見てよい。

 それにもかかわらず「理科離れ」が相変わらず課題として挙がってくる。どうしてか?

 おそらく「教科書」ではなく「教え方」に問題があるのではないだろうか?やはり、受験との関係で教育現場での改革がすすまないのではないか?

 そこで、教え方や受験の改革に向けて、下記のような案を考えてみた。ご参考になれば幸いである。

1. 理科を好きにさせるには「理科」を意識させないこと

 「理科」を好きになるとはどういうことか?自然現象や法則、理論的な考え方に興味を持つこと、と単純化すれば、これを「理科」と呼ぶ必要もない。「理科」といわれるだけで離れていく生徒がいたらとても残念。「理科」と呼ばずに「自然を学ぼう」「なぜ?を考えよう」「物の仕組みを考えよう」とか、教科書のタイトルを変えるのはどうでしょう?

2. 身体で覚える体験学習を増やすこと(バーチャルでもよい)

 次に「理科」を「本」で学ぼうとすることで、「理科嫌い」になる人もいるだろう。できるだけ体験学習を増やしてほしい。これには人手とお金がかかるが、最近の情報技術を使えば、バーチャル体験(ゲーム感覚)でできそうな気がする。

3. 対話を忘れないこと(ITを使えばできる)

 嫌いになる理由の一つに、「わからないことをすぐ聞くことができない」というのがありそうだ。わからないことがあれば、すぐ聞けるような仕組みがほしい。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のすごいところは、質問を出せば、瞬時に答えが返ってくるところ。これを使いたい。

4. 文理の壁を、受験でも、大学教育でも取り払うこと

 小中学校のころから、

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筆者

鈴木達治郎

鈴木達治郎(すずき・たつじろう) 長崎大学 核兵器廃絶研究センター(RECNA)副センター長・教授

長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)副センター長・教授。1951年生まれ。75年東京大学工学部原子力工学科卒。78年マサチューセッツ工科大学プログラム修士修了。工学博士(東京大学)。マサチューセッツ工科大エネルギー環境政策研究センター、同国際問題研究センター、電力中央研究所研究参事、東京大学公共政策大学院客員教授などを経て、2010年1月より2014年3月まで内閣府原子力委員会委員長代理を務め、2014年4月より現職。またパグウォッシュ会議評議員を2007~09年に続き、2014年4月より再び務めている。

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