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はやぶさ2の未来への旅

国民からの寄付金2000万円弱で装置追加、順調に飛行中

山崎直子 宇宙飛行士

 小惑星探査機「はやぶさ2」は12月3日に打ち上げられた後、太陽電池パネルが展開され、姿勢制御が確立されました。小惑星表面のサンプルを採取するサンプラホーンの伸展も確認され、順調に飛行中です。一緒に相乗りで打ち上げられた約60kg(はやぶさ2の10分の1)の小型探査機「プロキオン」も、小惑星を目指して元気に飛行中です。

「はやぶさ2」を載せて上昇するH2Aロケット26号機=3日午後1時22分、鹿児島・種子島宇宙センター、池田良撮影

 「はやぶさ2」は、初代「はやぶさ」の経験を生かし、イオンエンジンを増強し、着地探査ローバー「ミネルバ」も3基に増やし、小惑星の試料採取も表面だけでなく内部からもできるようにするなど、大幅な改良が施されました。

 また今回、「はやぶさ2」では、国民の皆さんからの寄付も活用されています。2012年4月からJAXA事業への寄付金を受け付けたところ、1年間で約3794万円が集まり、うち1996万円が「はやぶさ2」事業へ寄せられたものでした。そこから、1176万円がサンプラホーンの伸展を確認するための小型カメラに使用され、残り820万円は、その後の寄付金と合わせて、臼田局の機器追加に役立てられています。それによって、「はやぶさ2」からの信号が、同時に複数の手法で計測分析できるようになりました。「はやぶさ2」は、

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