尻すぼみになった第二次とのこれだけの違い
2015年01月01日
最近、ロボットや人工知能に関する興味が高まってきている。
2000年前後の、第二次ロボットブームの時には、学会での活動やメディアからの取材に追われたものである。自律型ロボットのサッカー大会「RoboCup」をスタートさせた直後であり、ホンダのP2, P3, ASIMOが登場、ソニーがAIBOを発売して大いに盛り上がった。
家庭用などの新しいロボットの展示会ROBODEXがパシフィコ横浜で開催され、入場まで5時間待ちの状態になったのも懐かしい。1日に、数回の取材対応をこなすということも珍しくはなかった。当時、経産省は「2010年に1兆円の市場が創出される」とし、民間調査機関には「2015年には3兆円市場である」としたところもあった。実際には、iRobot社の掃除ロボット「ルンバ」のヒットなどはあったものの、予想されるまでの大きな市場には成長してこなかったといえるであろう。
それから10年が経ち、第3次ロボットブームの様相である。今回も、メディアの取材は増えているが、大きく違うのが、投資家からのコンタクトが増えている点である。シリコンバレーのベンチャーキャピタルから大手機関投資家まで、多様な投資家がロボットや人工知能関係のビジネスに注目している。さらに、ロボットとは直接関係ないが、技術やサービス分野でしっかりした事業を展開している企業の経営陣へのセミナーも行っている。これらは、前回のロボットブームの時にはなかった現象である。
では、今回のブームと前回の違いを技術面から見てみよう。まず、
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