メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

北陸新幹線がラムサール登録湿地を脅かす!

開発から守られてきた中池見湿地に迫るトンネル建設計画

米山正寛 ナチュラリスト

 日本の鉄道技術の粋を集めて走る新幹線。だが、その新路線が今、国際的に貴重な湿地を守るラムサール条約の登録地内に建設されようとしている。3月14日に長野~金沢間が開通する北陸新幹線の金沢以西への延伸計画で、福井県敦賀市の中池見湿地(2012年にラムサール条約登録)の一画を通る形のルート認可が国土交通省によってなされているのだ。認可ルートは湿地を保つ上で重要な地下水脈に影響を及ぼす恐れが指摘され、地元の自然保護団体をはじめ国際組織からも見直しを求める声が出ている。中池見湿地は、国がラムサール条約での登録を申請し、その貴重さが世界的に認められた場所であり、ここを守ることは日本が世界と交わした約束事だ。それを承知で湿地に悪影響を及ぼす可能性の高い工事が実施されれば、日本は条約上の保護地を守れない国として、湿地保全の在り方が世界から問われかねない事態になる。

・・・ログインして読む
(残り:約3267文字/本文:約3647文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

米山正寛

米山正寛(よねやま・まさひろ) ナチュラリスト

自然史科学や農林水産技術などへ関心を寄せるナチュラリスト(修行中)。朝日新聞社で科学記者として取材と執筆に当たったほか、「科学朝日」や「サイアス」の編集部員、公益財団法人森林文化協会「グリーン・パワー」編集長などを務めて2022年春に退社。東北地方に生活の拠点を構えながら、自然との語らいを続けていく。自然豊かな各地へいざなってくれる鉄道のファンでもある。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

米山正寛の記事

もっと見る