「リスク」から「失敗」を連想する日本人、「大成功」をイメージする米国人
2015年01月28日
イノベーションの障壁となっているものの説明を続ける。
スポーツなどで皆が力をあわせて金メダルを目指すときには良いのだが、イノベーションに関しては逆効果だと筆者は考える。オールジャパンといわれると、その波にのらないと除け者のような疎外感を感じざるをえないし、酷い場合には非協力者のレッテルが貼られたりする。
また、一旦オールジャパンの認定が下されると、加速度的にそのこと(もの)一辺倒になるのが日本の常だ。例えば、前述のように、イノベーションに関して国家レベルの指針が示されると、皆が無心にその指針に完璧に沿うように一気に突っ走る。つまり、「右に倣え」が始まってしまう。これでは、イノベーションは起こりにくい。「右に倣え」と指示がくだった時に「舌を出して左を向く」ようなお茶目な者を重宝にあつかう雰囲気がイノベーションには不可欠なのだ。
無駄を最小限に抑え究極の効率を志向するメンタリティーは日本人の特性であるし、そういった技術やモノを創出することは、ある意味日本の得意とするところである。また、受験勉強に代表されるように、学校での教育も、効率崇拝型の人間作りに重点がおかれている。
しかし、
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