「解体的出直し」で「名」も「実」も変わらない儀式的対応の名人芸
2015年02月20日
昨年起きた「STAP細胞不正事件」で、理化学研究所(略称「理研」)改革委員会(岸輝雄委員長)は、理研に「解体的出直し」を求めた。それに対し、理研は昨年8月27日、再発防止へ向けた4つの柱からなるアクションプランを発表した。その1つの柱が「発生・再生科学総合研究センターの解体的出直し」だ。
そして、昨年11月21日に発生・再生科学総合研究センターが「多細胞システム形成研究センター」と名を改め、組織が再編された。また、先日、新センター長として現在大阪大学大学院生命機能研究科教授の濱田博司氏の内定が発表された。これらの再編により2015年4月より名実ともに新たな理化学研究所「多細胞システム形成研究センター」がスタートする。
しかし、実はそうではない。これは、「名」も「実」も何も変わらない理研のパフォーマンスなのだ。一見変わったように見せて、中身は変わらない。上からの「儀式的な」攻撃に、理研は「儀式的に」応戦したのだ。ここまでくると「あっぱれ」と拍手を送りたくなる。英語でいえば「Two Thumbs Up!」だ。
理研「発生・再生科学総合研究センター」は、「Center for Developmental Biology」という英語名で、世界中の研究者の間では通称CDB(シー・ディー・ビー)と呼ばれ、高い知名度を誇っていた。
その「解体的出直し」の主な内容は、
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