理系人間が見た、文系と理系のあまりにも大きな差
2015年08月12日
文部科学省が、国立大学の教員養成系や人文社会系(まとめて文系と呼ぶ)の組織見直しを迫っている。これに対して、日本学術会議は反対声明を発表した。
しかし私は、この「反対声明」に反対であり、文科省の方針は止むを得ないものと判断している。というのは、組織見直しを迫られるような事態を引き起したのは、文系教員の長期にわたる怠慢が原因であり、つまり、文系教員の自業自得であると思うからだ。
私は理数系が好きで、高校は理数科に入り、大学では農学部に入学した後、理学部へ転部して数学と物理を学び、原子核工学科の修士を卒業した。その後、日立に入社し、16年ほど半導体技術者として勤務した。要するに、そこまで一貫して理系の道を歩んできた。
ところが、ITバブルの崩壊により、2002年に日立を早期退職することになった。家族もおり、家のローンもあり、それで仕事を探していたところ、同志社大学に新設される経営学研究センターにポストがあって推薦してくれる教授もいたため、経営学の「け」の字も知らないのに、経営学の教員となってしまった。その同志社大学に4年半間勤務したが、その経営学は実にヒドイ世界だった。
本稿ではその体験を基にして、「文系の組織見直し」は
有料会員の方はログインページに進み、デジタル版のIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞社の言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください