ボストン在住研究者の企画によるサイエンスフォーラムを11月にハーバード大で実施
2016年08月26日
2016年1月、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、タフツ大学などに留学する在ボストン日本人研究者(人文社会系も含む)たちがボストンにあるチャイナタウンの、とあるレストランに集まった。日本学術振興会(JSPS)にフォーラムの企画を提案するためだ。フォーラムの目的は、日本人研究者と在米外国人研究者の分野を超えた交流、科学における日米協力の推進、アカデミアとビジネスの交流、そして先に挙げた日本のプレゼンスの向上である。本イベントは、JSPSワシントン研究連絡センターの野崎光昭所長の「日本の科学技術の強さをもっと世界にアピールするべき」という熱い思いが込められている。
初回の会議では、少子高齢化、人口減少、エネルギー問題、食料自給率問題など、日本が抱える課題が数え切れないほど浮き彫りになった。その中で真っ先に日本が解決すべき問題だと研究者たちが選んだのが「超高齢化社会について」である。
2050年、日本の65歳以上の人口割合は40%以上になると予想されており、社会保障制度や国民皆保険が今のままでは立ち行かなくなるのは目に見えている。人口を増やすためにアメリカのような移民国家へ変貌する選択肢は、今の日本には現実的でない。また、実のところ参考にできるような国も見当たらないし、その議論すら始まりにくい。超高齢化社会に付随して少子化も進むという現実を目の前にして、その解決法を果たして我々はどれほど持ち合わせているのだろうか。これらの問題を解決するにはどうすればいいのか? それを真正面から考える必要があるという点で研究者たちの意見は一致した。
その解決策として、フォーラムでは抗加齢医療(いわゆるアンチエイジング)と再生医療を取り上げることにした。
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