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オリンピックは情報通信技術の晴れ舞台でもある

1936年ベルリン五輪からの長足の進歩を振り返る

山下哲也 エバンジェリスト、山下計画(株) 代表取締役CEO

 2016年夏、東京から18000km離れたブラジル・リオデジャネイロで連日繰り広げられたオリンピックの熱戦。テレビやインターネットを通じて手に汗握りながら観戦された方も多いのではないでしょうか。遠く離れた場所でも選手たちが活躍する姿をリアルタイムで見ることができると同時に、今ではTwitterやFacebookといったSNSを通じて直接選手に声援を送ることも可能です。ここに至るまでには、数多くの技術革新が重ねられてきています。

 興味深いのは、オリンピックの歴史が同時に画像や通信の技術史とも重なっている点です。例えば、1936年に開催されたベルリンオリンピックでは、NECが開発したNE式写真電信装置(いわゆる後のファクシミリの原型)と短波通信を用いた無線伝送が実現。開会式の様子は翌日の朝刊に写真付きで報道され大きな話題となります。それまで物理的に輸送して届けていた写真を、遠く離れた海外からでも通信により直ちに伝送できることを示した画期的な出来事でした。

 1940年(昭和15年)の東京オリンピックは戦争のために幻に終わりましたが、国内では大会模様のテレビ放送を目指してテレビ受像機の開発が進められていました。戦後実現した1964年東京オリンピックでは、米国の静止衛星を利用して世界初の衛星テレビ生中継に成功しています。太平洋上に打ち上げられた世界初の静止衛星シンコム3号は元々テレビ中継用ではなかったため、画像伝送を可能にする帯域圧縮技術の開発や、音声は海底ケーブルで伝送して受信側で同期するなどの工夫がこらされました。

 2008年の北京オリンピックでは、五輪史上初となるハイビジョン(HDTV)中継が実現、今回のリオオリンピックでは

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