江戸時代の文化・文政期に出現した第1次アサガオブーム、いまは第4次ブーム?
2017年07月30日
日本のアサガオブームは、これまで3回あった。第1次は、江戸時代の文化・文政期(1804-1831)で、突然変異による変わったアサガオ=「変化朝顔」が珍重されるようになった。このときは突然変異が起きていてもタネはできる系統(「正木」と呼ばれる)が大半を占めていた。タネができないアサガオは「出物」と呼ばれる。これが盛んに作られるようになったのが江戸末期の嘉永・安政期(1847-1860)で、このときが第2次ブームだ。明治維新の混乱でアサガオづくりも下火になったが、明治後期から昭和の初期にかけて再び活発になり、第3次ブームを迎えた。
平成の時代に第4次ブームを起こそうと仕掛けているのが九州大学理学部生物学科講師の仁田坂英二さんだ。国家事業NBRPのアサガオの責任者であり、1999年に歴博が「伝統の朝顔」展を始めるときに65系統のアサガオを提供した。毎年の観察会の講師も務めている。
子どものころから変わったアサガオに惹(ひ)かれ、「変化朝顔研究会」ができると中学生だったのにすぐに入会したという筋金入りのアサガオ好きだ。九大では当初はショウジョウバエの研究をしていたが、
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