むしろ寒冷化が心配、めったに起きないスーパーフレアの対策も必要
2018年08月10日
猛暑である。8月2日の朝日新聞朝刊によると、「月平均気温は1946年の統計開始以来、東日本で過去最高となった・・・気象庁は7月の天候について『異常気象だった』 との認識をしめした」。太陽活動が何か異変を起こしているのではないか? 最近、多くの人からこんな質問を受ける。
図1を見ると大極小期も大極大期もそれぞれ50~100年というような時間スケールで継続し、数百年に一回くらいのペースで繰り返し起きていることがわかる。1640年~1710年の期間のマウンダ―・ミニマムの場合、地球全体の平均気温が約0.6度低下した。今では決して凍らないロンドンのテムズ川が、当時毎年凍っていた。20世紀以後の地球温暖化は100年間に0.6度程度の上昇なので、マウンダ―・ミニマムの寒冷化の方がもっと変化が速かったと言える。
黒点数というのは、約11年の周期で増えたり減ったりすることが知られている。しかし11年くらいの短期変動では、地球全体の気温への影響は見えてこない。数十年~数百年という長期変動でようやく地球の気候への影響がわかる。
11年の黒点数変動で地球に影響を及ぼす可能性は、気温ではないところにある。黒点数が多くなると、
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