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北海道地震が示した、電力集中供給のリスク

送電線の空き容量不足を理由に地域分散型の再生エネを閉め出してきたツケ

吉田文和 愛知学院大学経済学部教授(環境経済学)

 9月6日に起きた北海道地震(最大震度7)により、北海道全体で停電がおきた。

 私は、40年近く北海道大学に勤め、住まいも北海道江別市(札幌市の隣)にあるが、今回の事態は前代未聞の事態である。北海道電力の苫東厚真火力発電所(165万kW)の停止が引き金になり、その他の発電所も停止する「ブラックアウト」が発生したのである。苫東厚真発電所は、北海道内の電力の約半分を賄っていた。電源集中でそのリスクが明らかとなったのである。同発電所は、太平洋側に立地し、新千歳空港に南側から飛行機が着陸するさいにその上を通るところである。

拡大夜になっても停電が続き、交通整理をする警察官=2018年9月6日、札幌市中央区、北村玲奈撮影
拡大地震で緊急停止した苫東厚真火力発電所=2018年9月6日、北海道厚真町、山本壮一郎撮影

 今回の事態は、「想定外」と思われるかもしれないが、北海道の太平洋側は十勝沖地震や千島海溝地震地帯が存在し、地震と津波が多発している地帯であり、苫東厚真火力発電所では地震・津波対策の事態への対策が、 ・・・ログインして読む
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筆者

吉田文和

吉田文和(よしだ・ふみかず) 愛知学院大学経済学部教授(環境経済学)

1950年生まれ、兵庫県出身、京都大学大学院経済学研究科博士課程修了、経済学博士。北海道大学大学院経済学研究科教授を経て2015年から現職。北大名誉教授。専門は、環境経済学、産業技術論、主著『ハイテク汚染』岩波新書、『環境経済学講義』岩波書店、最近は低炭素経済と再生可能エネルギーの普及に関心を持つ。札幌郊外の野幌原始林の近くに住み、自然観察と散歩を趣味とする。

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