高校2年生を対象にした意識調査の結果を公表
2019年10月12日
新テストに関しては、計画が公表された当初から様々な問題点が指摘されていた。その主なものは、
1 英語の民間試験の活用に関する問題
2 記述問題の導入に関する問題
の2点である。
英語の民間試験の活用は、英語4技能(「読む」「聞く」「話す」「書く」)の総合的な評価を重視することを目的として決定された。ところが、採用が予定されていた民間試験の大手TOEICが7月に撤退するなど、混乱した状況が続いていた。9月10日には、全国高校長協会が「受験生の不安が解消できていない」として、文部科学省に対し現状のままならば実施を見送ることを求めた。
一方、同月19日には、私立中高連合会の吉田晋会長が文部科学省に対して「延期せずに円滑な実施を目指すべきだ」とする要望書を提出した。その根拠は、新しい入試制度に向けて準備を進めてきた生徒が困るという内容であった。これに対して、萩生田文部科学大臣は予定通り実施する意向を示し、「今さら新共通テストを延期や中止をすれば混乱する」との趣旨の発言もしていた。
私たちが高校2年生の意識調査が必要だと思った直接のきっかけは、私立中高連合会会長と萩生田文科大臣のやりとりに対し「延期や中止をしたら高校生は本当に困るのか」と疑問を抱いたことだ。この点をストレートに尋ねた設問11の回答結果は、
有料会員の方はログインページに進み、デジタル版のIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞社の言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください