「わからない」のオンパレード。もしかすると次の反転がすでに始まっているかも
2020年01月22日
地質時代の区分は、基本的には化石などの生命の痕跡の大きな変化を使う。ただし、人類誕生以降については、期間が短いので、化石とは無関係に地球物理学的な事件で決められている。それが最後の地磁気反転や、最後の間氷期ー氷河期ペアの開始時期や、今に至る間氷期の開始時期だ。
化石とは無関係に決められるとはいえ、氷河期から間氷期への移行は生態系の変動を起こしている。となれば、チバニアンの始まりの指標とされた地磁気反転も、生命の進化に影響を与えたのだろうと思われる方がいてもおかしくない。だが、この関係だけは未解明なのである。
地磁気反転自体の一般向け解説は、京都大学の地磁気世界資料解析センターや米国航空宇宙局(NASA)、米国海洋気象局など、多くの機関のホームページに載っている。ところが、地磁気逆転と生命の進化や生態系変化との関係をきちんと解説したものはほとんどない。
もしも地磁気反転が生命の進化に影響を与えるなら、それは太陽面爆発に伴う宇宙線や電磁気現象が関わっていると考えるのが自然である。太陽エネルギーによって引き起こされる超高層や磁気圏、宇宙空間の「気象」を「宇宙天気」と呼ぶが、それに地磁気反転が影響を及ぼすのが確実だからだ。その先の生物への影響となると急にわからないことだらけになるが、それでも想像できないわけではない。しかも、いま現在、地磁気反転がまさに始まっているのかも知れない。そこで、これらを含めた説明をしてみたい。
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