新型コロナの感染爆発をいかに遅らせるか
新規感染者の増加を抑えるために、もう一段の感染防止対策を
唐木英明 東京大学名誉教授、公益財団法人「食の安全・安心財団」理事長
日本では1人の感染者が1.08人程度に感染させている。この数字の違いのため、日本の感染者の増加はイタリアよりずっと抑えられていえる。しかし、それでは感染爆発は起こらないのだろうか。
日本の感染爆発は近い
日本では感染爆発が起こらないと思っている人もいるが、そうではない。増加の速度が遅いだけで、日本でも必ず感染爆発が起こる。それはいつなのか?

東京・上野恩賜公園の一部を通行止めにする都職員=2020年3月27日、江口和貴撮影
これまでの経緯を見ると、感染者が1人から100人に増加するまでの時間は2か月程度だった。今後、1人の感染者が1.08人に感染させると仮定すると、100人が500人まで増加する時間は21日、500人から1000人になる時間は9日だ。現状のままだと、4月14日に感染者数は500人を超え、その後、4月23日に1000人、5月2日には2000人、8日には3000人と、爆発的に増加する恐れがある。
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