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バイデン氏が米大統領になると、どうなるのか?

2050年100%クリーン・エネルギーでネット・ゼロという気候・エネルギー政策

西村六善 日本国際問題研究所客員研究員

 来る11月の大統領選挙でバイデン氏が勝利した場合、温暖化対策やエネルギー政策はどうなるのか? バイデン氏の公約は、就任後直ちに「クリーン・エネルギー革命」という国家的運動をスタートさせ、2050年までに、①100%クリーン・エネルギーの国になり、②排出が避けられないCO₂を森林や地中に貯留することで差し引きゼロにするネット・ゼロを実現する、という。

米大統領選のスーパーチューズデーで支持者を前に演説するジョー・バイデン前副大統領=2020年3月3日、米カリフォルニア州ロサンゼルス、藤原学思撮影 拡大米大統領選のスーパーチューズデーで支持者を前に演説するジョー・バイデン前副大統領=2020年3月3日、米カリフォルニア州ロサンゼルス、藤原学思撮影

 それだけではない。来年から米国は最も強いリーダーシップをとり、主要排出国に大幅な排出削減を求めていくとしている。特に、最大の排出国である中国の抜本的な行動を強く求めようとしている。

 実際のところ、この問題は中国やインドなどが行動しなければ解決しない。米国は自らパリ協定に復帰して脱炭素に向かうが、それだけではなく、地球を温暖化の危機から救うために、全ての排出国に行動を迫るということだ。アメリカの全ての外交資源を使って温暖化を防ぐ。この公約はそういう強い決意を伝えている。

 長い温暖化交渉の歴史の中で、こういう決意をした国はなかった。どうやら、とてつもない画期的なダイナミズムが生まれるかもしれない。その結果、温暖化の危機は

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筆者

西村六善

西村六善(にしむら・むつよし) 日本国際問題研究所客員研究員

1940年札幌市生まれ。元外務省欧亜局長。99年の経済協力開発機構(OECD)大使時代より気候変動問題に関与、2005年気候変動担当大使、07年内閣官房参与(地球温暖化問題担当)などを歴任。一貫して国連気候変動交渉と地球環境問題に関係してきた。現在は日本国際問題研究所客員研究員。

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