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新型コロナ感染危機を、医療改革の契機に転換しよう

歪んだ予算配分やムダな医療のツケが、感染症対策に回っている

川口浩 東京脳神経センター整形外科・脊椎外科部長

 感染が広がりだした初期には、クラスターを追跡する対策方法は有効だった面もある。しかし、この方策には個人情報保護の壁が立ちはだかることは当初より予測されていたはずである。いまは「封鎖」と「引きこもり」の強化が肝要だ。感染が増加すること自体は仕方のない面があるとしても、大切なのは「医療資源が追いつく範囲のなだらかな増加」にとどめることであり、対策を立案するためには正確なデータが欠かせない。集団免疫が確立するか、特効薬・ワクチンが見つかるまで、しっかりと「時間稼ぎ」をして死亡者を減らすことである。医療崩壊を阻止する目的は「重症者の救命」であり、貴重な医療資源を重症者に集中して充填すべきだ。

増大する医療費を、コロナ危機が追い打ち

 我が国の国民医療費は、いまや約46兆円にまで跳ね上がり、国家予算(102兆円)の半分に届こうかという勢いである。新型コロナウイルスによる経済危機は深刻で、政府債務がこれだけ積み上がる中では、今までのような放漫な公的医療費が許されないことは明白である。

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筆者

川口浩

川口浩(かわぐち・ひろし) 東京脳神経センター整形外科・脊椎外科部長

1985年、東京大学医学部卒。医学博士。米コネチカット大学内分泌科博士研究員、東京大学医学部整形外科教室助手・講師・准教授、JCHO東京新宿メディカルセンター脊椎脊髄センター長などを経て、2018年より現職。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医。国際関節病学会理事、日本軟骨代謝学会理事。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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