福岡県のRKB毎日放送制作の番組が科学技術映像祭で内閣総理大臣賞
2020年05月19日
受賞の知らせを受けたのは、別番組で取材に向かう途中の海外の空港でした。飛行機を降りてスマホの電源を入れると、部長からのメッセージに「内閣総理大臣賞受賞」の文字が。喜びで気持ちが高揚したのですが、ここはバンコク。まだ公式発表ではないので一緒にいる取材相手にも言えず、嬉しい気持ちを誰とも共有できないまま悶々と3泊4日の撮影を終えたことを覚えています。
このときは、バングラデシュの貧困問題の解決に取り組んでいる「ビジネスレザーファクトリー」の社長はじめスタッフの皆さんに同行取材をしていました。皆さんが「番組を通して、今、地球で起きている社会問題を視聴者に知ってほしい」とおっしゃるのを聞き、心の中で「不思議な縁」を感じていました。私もプラスチックごみ問題の番組を作るときに「まずは知ってほしい」と思っていたからです。
ただ、単に「知る」だけではだめだとも思っていました。昨今メディアでは、SDGsや環境問題の企画を多く取り上げています。しかし、私自身、これらの番組を見たり記事を読んだりしても、どこか遠い国や自分に関係ないところでの話のように見えるという感覚がありました。そこで今回の番組は、環境問題と自身の消費行動を結びつけることを目的にしようと考えました。
「人間は1週間でプラスチック5グラムを体内に取り込んでいる」という研究結果や「日本はプラスチックごみを年間100万トン東南アジアへ輸出している」という事実など、これまで見聞きした多くのデータをまとめ、それらを可視化することによって身近に感じてもらおうとしたのです。単なる数字をいかにしてインパクトある映像にするか、視聴者が自分ごととしてとらえるにはどんな表現がいいのか。苦心しましたが、楽しかったです。
「自分ごと」と感じられるものは映像に限らず文字でもたくさん見つけました。その中のひとつが
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