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沖縄防衛局がコロナ禍のさなかに、辺野古の設計変更を申請

軟弱地盤の地盤改良は技術的に深刻な問題を抱えている

桜井国俊 沖縄大学名誉教授、沖縄環境ネットワーク世話人

 ドサクサに紛れて米国との約束である新基地建設を前に進めようとしたのだが、これはまさに血税をドブに捨てる行為以外の何物でもない。後述するように大浦湾の軟弱地盤を改良できる技術的見通しが立っているとは言い難く、しかも国の当初計画では3,500億円であった工事費がこの設計概要変更で2兆5,600億円(沖縄県の推定)にも膨れ上がることとなるからだ。それでなくともコロナ禍への対応に十分な予算措置が講じられているかが問われている現在、巨額の血税を技術的にも疑問がある辺野古埋立に投入する件に国民は無関心であってはなるまい。

技術的な疑問にはほおかぶり

 国(沖縄防衛局)が設計概要変更申請を行ったのは、辺野古新基地建設を進める大浦湾には当初想定していなかった軟弱地盤があり、設計概要を変更して地盤改良を行う必要があること、また設計概要を変更するにあたっては公有水面埋立法13条の2に基づき知事の許可が必要だからである。しかし国は、今回の申請に際し、軟弱地盤の地質をしっかりと把握したうえで地盤改良工事の設計を行ったとは言い難い。

拡大辺野古の埋め立て工事と地盤のイメージ
 沖縄防衛局が技術検討会(防衛省が設置。8名の委員のうち少なくとも4名は受注業者からの寄付を受け取っており、その中立性・第三者性には疑問が呈されている)に提出した資料を分析し、軟弱地盤の地質の把握が不十分だと指摘してきたのは、辺野古問題に深い関心を有する技術者らからなる「沖縄辺野古調査団」(代表:立石雅昭新潟大学名誉教授)である。争点となっているのは、大浦湾の最深部に設置するケーソン護岸(C-1護岸)の法線位置にある最も重要なB27地点の地盤強度である。
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筆者

桜井国俊

桜井国俊(さくらい・くにとし) 沖縄大学名誉教授、沖縄環境ネットワーク世話人

1943年生まれ。東京大学卒。工学博士。WHO、JICAなどでながらく途上国の環境問題に取り組む。20年以上にわたって、青年海外協力隊の環境隊員の育成にかかわる。2000年から沖縄暮らし。沖縄大学元学長。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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