過去と現在を結びつけて教科書の学説をくつがえす研究が植物で進んでいる
2020年08月14日
植物の種子には「種皮」と呼ばれる皮がある。誰も疑問には思わないだろう。でも、その皮の起源は何だろうか。
大阪市立大学の山田敏弘教授(植物園長)によると、長く唱えられてきたのが「テローム説」だ。約4億3000万年前の中期シルル紀に登場した最初の陸上植物とされるクックソニアは、二叉分枝する軸だけからなる姿をしていた。テロームとは、植物の構成要素としての、この細い軸を指す言葉。ドイツの植物学者、故ウォルター・M・チンメルマン博士が1930年に、テロームをもとにして葉などのさまざまな植物組織がつくられたと説明したのがテローム説だ。
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