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日本は核兵器禁止条約を支援し、核抑止依存から脱却せよ

核兵器が「違法」となる時代が来た

鈴木達治郎 長崎大学 核兵器廃絶研究センター(RECNA)副センター長・教授

 この安全保障に対する考え方のシフトは、核兵器国および核の傘に依存する国々に、大きな圧力となりうる。そして、国際法上「違法」となった核兵器を持ち続けることへの抵抗はますます強くなる。だからこそ、核兵器国はこの条約の発効を恐れていたのだ。報道では、「非核保有国に批准をしないよう圧力をかけていた」(共同通信、10月27日)というが、これはまさに核兵器国の「焦り」が表に出たものといえる。

核不拡散条約(NPT)の補完・相乗効果

 TPNWへの反対意見として、核保有国と非核保有国の対立を深め、NPTを弱体化させる、との批判がある。しかし、そもそもその対立は、NPT第6条に明記されている「核軍縮(将来の核兵器廃絶)に向けての誠実な交渉義務」を核保有国が履行していない、という事実が原因だ。遅々として進まない核軍縮、いや最近では核兵器近代化計画や中距離ミサイル(INF)全廃条約破棄といった、核軍縮に逆行する動きが顕著になってきていることに、非核保有国はついにしびれを切らしたのである。

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筆者

鈴木達治郎

鈴木達治郎(すずき・たつじろう) 長崎大学 核兵器廃絶研究センター(RECNA)副センター長・教授

長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)副センター長・教授。1951年生まれ。75年東京大学工学部原子力工学科卒。78年マサチューセッツ工科大学プログラム修士修了。工学博士(東京大学)。マサチューセッツ工科大エネルギー環境政策研究センター、同国際問題研究センター、電力中央研究所研究参事、東京大学公共政策大学院客員教授などを経て、2010年1月より2014年3月まで内閣府原子力委員会委員長代理を務め、2014年4月より現職。またパグウォッシュ会議評議員を2007~09年に続き、2014年4月より再び務めている。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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