メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

ノーベル賞研究に先んじていた野辺山電波天文台の成果

超大質量ブラックホールの存在を周辺ガスの運動から突き止めていた!

谷口義明 放送大学教授(銀河天文学)

野辺山で観測したNGC4258銀河の水分子ガス

拡大図2 野辺山宇宙電波観測所の口径45 m電波望遠鏡用に製作された音響光学型スペクトル(AOS = Acousto-Optical Spectrometer)分光器。レーザービームが8本出ており、8連装の巨大分光器であることがわかる=国立天文台提供
 長野県に野辺山宇宙電波観測所がある(1982年開所)。口径45mの大パラボラアンテナは宇宙からの電波(とミリ波)を受信する。これにつけられた分光器(電波を波長ごとに分解して強度を測る装置)が凄かった。非常に広い帯域を一挙に観測できる分光器(8台連装)だったからだ(図2)。この超広帯域分光器は故・海部宣男(元・国立天文台長)が主導して製作したものだ。口径は世界一、そして分光器も世界一。野辺山宇宙電波観測所は一躍、世界の桧舞台に躍り出たのだ。

 開所当時からここに勤務していた中井直正(現・関西学院大学教授)は、この分光器を使って、

・・・ログインして読む
(残り:約2132文字/本文:約3848文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

谷口義明

谷口義明(たにぐち・よしあき) 放送大学教授(銀河天文学)

1954年、北海道生まれ。東北大学大学院理学研究科天文学専攻を単位取得の上退学。理学博士。東京大学東京天文台(現在の国立天文台)の助手を皮切りに、東北大学、愛媛大学を経て、現在は放送大学教授。専門は銀河天文学・観測的宇宙論。著書「宇宙はなぜブラックホールを造ったのか」(光文社新書)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

谷口義明の記事

もっと見る