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10月10日を「スポーツ×デジタルの日」に!

eスポーツに超人スポーツ、スポーツとデジタル社会の未来形を日本から発信しよう

稲見昌彦 東京大学先端科学技術研究センター教授

拡大11月3日開かれた「超人スポーツグランドチャレンジ」の領域紹介の画像。身体の衰えなどをテクノロジーで補い、「力と器用さ」を拡張するのが「PHYSICAL Challenge」だ。
紹介動画

10月10日という日

 デジタル化推進を目標に掲げている政府が、「デジタル記念日」の制定に向けて候補日を検討している。なかでも2進数の並びをイメージさせる10月10日(2進法の1010は10進数だと10)が有力な候補日として浮上している。10月10日は、かつては「体育の日」だった。1964年の東京オリンピックの開会式の日を記念して定められた日だ。これはまたとない一致ではないか。

 筆者は、10月10日を「スポーツ×デジタルの日」として祝うことを提唱したい。その日には、今や広く認知されるようになったeスポーツとともに、デジタル技術とスポーツを統合した「人機一体」のスポーツ=「超人スポーツ」もにぎやかに実施する祭典を開きたい。人間の身体とテクノロジーの協調を目指し、その成果を競う祭典は、これからの日本に大いに活力を与えるものになると思う。

この7年で大きく成長した「超人スポーツ」

 「超人スポーツ」は、まだeスポーツほど知られていないかもしれない。今からさかのぼる7年前にこの『論座』に書いた記事「2020年にサイボーグ五輪を開催しよう」で筆者が提唱したもので、ロボットやウエアラブル機器、バーチャルリアリティなどのデジタル技術とスポーツを統合した、人と機械が一体となって競うスポーツである。当時から2020年東京オリンピックに合わせて大会を開催しようと準備を進めてきた。

拡大超人スポーツの例。左上「ロックハンドバトル」、右上「車椅子ボールシューティング」、左下「マタサブロウ」、右下「クライミング・ザ・ウォールズ」=超人スポーツ協会のホームページより
https://superhuman-sports.org/sports/

 「超人スポーツをご当地スポーツへ」の記事でも紹介したご当地超人スポーツも加え、現時点で超人スポーツ協会が認定する競技が27種類ある。近々、もう1種類増える予定だ。

 残念ながらコロナ禍に伴う東京オリンピック・パラリンピックの延期の決定を受け、今年8月の大会実施はかなわなかったが、オンラインイベントとして11月3日に「超人スポーツグランドチャレンジ」を開催することができた。「走る身体能力の拡張」「身体の力と器用さの拡張」「空間を認知する感覚の拡張」の 3つの領域で最先端の開発と記録への挑戦が紹介され、新しい時代の動きを感じられるイベントになった。

2020年はロボット100周年、サイボーグ60周年

 実は2020年は、超人スポーツ研究者にとって格別の年である。

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筆者

稲見昌彦

稲見昌彦(いなみ・まさひこ) 東京大学先端科学技術研究センター教授

1972年東京生まれ。99年東京大学大学院工学系研究科修了博士(工学)。マサチューセッツ工科大学客員科学者、電気通信大学教授、慶応大学教授などを経て現職。強化人間、自在化技術、エンタテインメント工学に興味を持つ。光学迷彩、動体視力増強装置など、空想と科学を繋ぐ技術を多数開発。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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