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男性よ、HPVワクチンを接種しよう

自分のがんの予防だけでなく、女性を守ることにもなる

小島正美 食・健康ジャーナリスト

拡大ワクチンを注射される男性=shutterstock.com
 子宮頸(けい)がんなどを防ぐHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン接種問題が新たなステージに入った。昨年12月下旬、厚生労働省は女性だけに認められてきたHPVワクチンの適用を9歳以上の男性に拡大することを承認した。

 子宮頸がんの原因となるウイルスは主に性交渉でうつる。男性が接種すれば、自身のがんだけでなく、女性のウイルス感染リスクを下げることができる。ワクチン接種の負担を女性だけに負わせるのではなく、男性もともに接種する時代がやって来たようだ。

肛門がんにも適用拡大

拡大HPVワクチンのガーダシル(上)とサーバリックス
 厚労省が承認したワクチンは、ウイルスの中でも子宮頸がんを起こしやすい「16型」「18型」と性器にイボをつくる2種類のウイルスの計4種類のウイルス感染を防ぐ4価ワクチンの「ガーダシル」だ。外資系製薬会社のMSDが製造、政府に承認申請していた。現在、日本ではグラクソ・スミスクラインの「サーバリックス」(2価ワクチン)もHPVワクチンとして承認されているが、男性向け承認はガーダシルだけだ。

 これまであまり注目されてこなかったが、HPVは中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんの原因にもなる。今回、厚労省が男性へのワクチン接種と肛門がんへの適用拡大を認めたのは、男性を対象とする国内の臨床試験でワクチン接種によって肛門内の持続的なウイルス感染が防止できると分かったためだ。

 ただ、今回の承認は、無料で受けられる定期接種ではなく、自己負担の任意接種だ。費用は3回接種で約5万円かかる。しかし、任意の接種とはいえ、国の承認を受けているため、接種が原因で副作用が生じた場合は公的な補償が受けられるようになる。

 世界を見渡せば、すでに豪州、英国、米国など約20カ国で公費助成による接種が進んでいる。特に豪州では中高校生の男女が集団でHPVワクチンを接種している。日本もようやく男性が接種する時代を迎えたことになる。

男女が接種すれば、お互いに感染防止になる

 男性が接種する意義は何か。

 改めて覚えておきたいのは、子宮頸がんなどを引き起こすウイルスは性的な行為で感染することだ。男女が性交渉を一度でも持てば、だれにでも感染するリスクがある。もちろん大半は免疫力が働き、ウイルスは排除され、がんにはならないが、それでも年間1万人程度の女性が子宮頸がんになっている。

 しかし、

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筆者

小島正美

小島正美(こじま・まさみ) 食・健康ジャーナリスト

1951年愛知県生まれ。愛知県立大学卒業。2018年まで毎日新聞記者。現在はメディアチェック集団「食品安全情報ネットワーク」共同代表。著書に「メディア・バイアスの正体を明かす」など。

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