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GoToトラベルと感染者数の関係を検証した研究結果を反故にするな!

トラベルは自費で、税金は困っている人のところへ

三田地真実 行動評論家/言語聴覚士

拡大「GoToトラベル」事業が全国で一時停止されたあとの浅草・仲見世通り=2020年12月28日、東京都台東区、瀬戸口翼撮影

GoToトラベル予算にさらに1兆円?!

 1月25日、第三次補正予算の報道で、「GoToトラベル」関係に1兆円を超える金額が計上されているのを知ってのけぞった人は多いだろう。私もその一人だ。

 同じタイミングで、京都大学の研究チームの論文が学術雑誌に出たことを知った(ハフポスト)。GoToトラベルの初期段階で旅行関連の感染者が増加した可能性を示唆する内容である。論文自体は1月21日に公開されてすべて読めるようになっている。1月26日午前10時現在、この論文の要約へのアクセスは42,887件、本文は16,671であった。数値を打ち込んでいる間にも数はどんどん増えている。

 これこそが、待たれていた論文だったのだ。断定的ではないにせよ、GoToトラベルと新型コロナウイルス感染症の拡大との関係性を「科学的に」見出そうとした一つの大きな成果である。

拡大衆院予算委で20年度第三次補正予算案が賛成多数で可決され、一礼する菅義偉首相(中央)ら閣僚=2021年1月26日午後4時35分、恵原弘太郎撮影

 これまで政府は「GoToキャンペーンと感染拡大には関連はない」と一貫して言い続けてきた(と、私は一市民として理解している)。そのことに対して、「科学的エビデンス」を持って「待った」をかけた、京大の研究グループの先生方の意地と勇気をそこに見た。

 第三次補正予算案は26日夜に衆院を通過してしまったが、京大チームがまとめた「科学的な研究の成果」を無駄にしないために、参院でぜひ予算配分の修正をしていただくよう、強く訴えたい。

最初から無理があった「GoToトラベル」

 そもそもGoToトラベルを含むGoToキャンペーンに対しては、政策が発表されたときから反対の声があちらこちらで上がっていた(トラベルボイス)。

 私は政治経済を専門としている者ではないので、本当にごく一般の市民として日々発信される報道を見て様々考えたり、悩んだりしている訳だが、なぜこんな時期にこのような政策がなされるのか、という素朴な疑問を抱いた。その疑問に答える記事もいくつか公開されている。

 例えば7月29日には二階俊博自民党幹事長が力をふるったとする以下の記事が公開された。

 予算1.3兆円「Go Toトラベル」を押し切った"81歳のドン"は何者か 安倍首相を助ける「ドラえもん」? | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 事の真偽は私には正直わからない。しかし、一般的な市民感覚からして、旅行をするのに「わざわざ政府から=つまりは税金から=お金をもらって」行う必要はないのではなかろうかというのが率直な意見である。

「GoToトラベル」はやっぱり「GoToトラブル」へ

 そして、

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筆者

三田地真実

三田地真実(みたち・まみ) 行動評論家/言語聴覚士

教員、言語聴覚士として勤務後、渡米。米国オレゴン大学教育学部博士課程修了(Ph.D.)。専門は応用行動分析学・ファシリテーション論。2016年からオンライン会議システムを使ったワークショップや授業を精力的に行っている。2011年星槎大学共生科学部教授、2013年より同大学大学院教授。著書に「保護者と先生のための応用行動分析入門ハンドブック」など。教育雑誌連載と連動した「教職いろはがるた」(https://youtu.be/_txncbvL8XE)の動画配信中!

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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