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福島第一原発事故から10年 置き去りにされたままの「責任」

被害を広げたのはだれ?「廃炉に30~40年」はだれが決めた?

竹内敬二 元朝日新聞編集委員 エネルギー戦略研究所シニアフェロー

 今年2月、朝日新聞が福島県民に行った世論調査では、「原発事故を防げなかった責任が国にあると思うか?」に対して「大いに」と「ある程度」を合わせて84%が「ある」と答えた。

 多くの人はこう思っているが、裁判の世界では、今後最高裁が統一判断をする重要な局面にある。しかし、残念ながら議論は裁判内にとどまり、社会全体には広がっていない。

虚構だった「廃炉に30~40年」

 福島第一原発では廃炉工事が進んでいるが、それはいつ完了するのか。事故発生の9カ月後の2011年12月、国と東電が公表した廃炉工程表に「30~40年後に廃炉完了」と示された。しかし、このとき「できるわけがない」と思った人も多いだろう。

 もともとこの数字は科学的に検討したものではなかった。実際のところは

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筆者

竹内敬二

竹内敬二(たけうち・けいじ) 元朝日新聞編集委員 エネルギー戦略研究所シニアフェロー

エネルギー戦略研究所(株)シニアフェロー。元朝日新聞編集委員。科学部記者、ロンドン特派員、論説委員などを務め、環境・原子力・自然エネルギー政策、電力制度などを担当してきた。温暖化の国際交渉、チェルノブイリ原発事故、3・11などを継続的に取材。著書は、電力業界が日本社会を支配するような社会産業構造がなぜ生まれたのか、なぜ福島事故がおきたのかを描いた『電力の社会史 何が東京電力を生んだのか』(朝日選書、2013年)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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