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事故から10年たって考える食品の規制値

「科学」が「政治」に負けたという見方に異議あり!

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

 新型コロナの対応については「専門家のアドバイスを受けて政治が決める」というフレーズが何度も繰り返され、そして当の専門家からも「科学者が決めるのではない。そこは出過ぎないように気をつけた」という声が出ていた。国としての方針を決めるのは政治の仕事であり、科学者に求められるのはアドバイザーとしての役割である。これは民主主義社会の基本だ。政治と科学のコミュニケーションが日本では乏しいなど問題点はさまざまあるものの、基本となる役割分担ははっきりしている。

基準値を決めたころの社会の雰囲気

 さて、当時の社会の雰囲気を思い起こしてみたい。2021年2月に出た「福島原発事故10年検証委員会 民間事故調最終報告書」(一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ)では、

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筆者

高橋真理子

高橋真理子(たかはし・まりこ) ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

1979年朝日新聞入社、「科学朝日」編集部員や論説委員(科学技術、医療担当)、科学部次長、科学エディター(部長)、編集委員を経て科学コーディネーターに。2021年9月に退社。著書に『重力波 発見!』『最新 子宮頸がん予防――ワクチンと検診の正しい受け方』、共著書に『村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか?』『独創技術たちの苦闘』『生かされなかった教訓-巨大地震が原発を襲った』など、訳書に『ノーベル賞を獲った男』(共訳)、『量子力学の基本原理 なぜ常識と相容れないのか』。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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